- オリジナル:Z.VEX Fuzz Factory
- エフェクターのタイプ: ファズ
- マニア度: 定番
- 基板のサイズ: 65mm x 25mm / ケース: 1590Bタイプ
- 提供法: 基板頒布
過激な発振音から太い王道ファズまで作れる、唯一無二の変態系・発振系といわれるファズです。1つ作ってみてはいかがでしょうか。オリジナルは低 hFE なゲルマニウムトランジスタを使っています。なかなかオリジナルの再現は難しそうですが、それは置いといて自分で選んだトランジスタで自分だけの Fuzz Factory を作るのも楽しそうです。

部品リスト
一般的なペダルの形で作る場合の部品リストです。基板の頒布なので部品のランクや値は好みで変更してください。
| 部品番号 | 値 | 備考 |
|---|---|---|
| R1 | 1M | 茶黒緑 |
| R2 | 220k | 赤赤黄 |
| R3 | 10k | 茶黒橙 |
| R4 | 47k | 黄紫橙 |
| R5 | 470 | 黄紫茶 |
| R6 | 5.1k | 緑茶赤 |
| R7 | 220k | 赤赤黄 |
| R8 ※1 | 30k | 橙黒橙 パイロットランプLED用 |
| C1 | 10u | 電解 |
| C2 | 100n | 104 フィルム |
| C3 | 10u | 電解 |
| C4 | 10u | 電解 |
| C5 | 47u | 電解 |
| D1 ※2 | LED | パイロットランプ |
| RV1 | 10k | Bカーブ |
| RV2 | 10k | Bカーブ |
| RV3 | 5k | Bカーブ |
| RV4 | 10k | Bカーブ |
| RV5 | 5k | Bカーブ |
| Q1 | 2N3904 | NPNトランジスタ |
| Q2 | AC128 | PNPトランジスタ(ゲルマニウム) |
| Q3 | AC128 | PNPトランジスタ(ゲルマニウム) |
| 3PDTフットスイッチ | ||
| 6.3mm ジャック | 入出力ジャック各1個 | |
| 2.1mm DCジャック | +9V 電源 |
※1 R11 は LED の電流制限抵抗です。LED はそれぞれ明るさが異なります。抵抗値を変えると流れる電流を調整でき好みの明るさにすることができます。抵抗値を大きくすると暗くなります。パイロットランプ LED を使わない場合は省略できます。
※2 LED はパイロットランプです。ケースで仕上げる場合はケースに取り付けて基板の LED 端子から導線でつなぎます。ケースではなく基板上の D4 に直接取り付けることもできます。そもそも無くても動作します。
※ フィルムコンデンサはルビコン F2D のサイズで作ってあります。他社のものを使うときはスペースが足りるか確認してください。
基板の端子
| 端子名 | ||
|---|---|---|
| J3 | 電源端子 | 2.1mm DCジャック 9Vを給電します |
| J5 | LED端子 | パイロットランプをケースに取り付けるときに使います |
| J1 | フットスイッチIN | 3PDTフットスイッチ基板につなぎます |
| J6 | フットスイッチLED | 3PDTフットスイッチ基板につなぎます |
| J4 | フットスイッチGND | 3PDTフットスイッチ基板につなぎます |
| J2 | フットスイッチOUT | 3PDTフットスイッチ基板につなぎます |
| RV1 | GATE つまみ | |
| RV2 | COMP つまみ | |
| RV3 | VOLUME つまみ | |
| RV4 | DRIVE つまみ | |
| RV5 | STAB つまみ |
作り方

- パイロットランプはオンボードにしています。
- トランジスタは 2N3904 と 2SA1015-Y(hFE≒180) を使いました。2SA1015-Y は足が ECB 配列なのでシルクの絵とは異なる取り付け方をしています。
事前準備
RV1、 RV2、RV5 の1番端子と2番端子を余った抵抗の足などでショートさせておきます。

基板に部品を取り付ける
抵抗など背の低いものから順番に取り付けていきます。
パイロットランプ用の LED はケースに取り付けと基板に取り付けを選べます。基板に取り付けるときは D1 に取り付けます。四角いランドの方がカソードです。ケースに取り付ける場合は J5 端子から導線で取り付けます。後ほど出てくる配線図を参考にしてください。
極性に注意
- 電解コンデンサ(C1、C3、C4、C5)は極性があります。コンデンサの白い帯(マイナス)側を基板の白塗り側に取り付けます。
- LED(D1) は四角いパッドのほうがカソードです。
- トランジスタのピン配列は仕様書で確認してください。基板は 2N3904 と 2N3906 の使用を想定して EBC 配列で作っています。ECB 配列の場合は注意してください。SMD 版のトランジスタの場合も同様に配列を確認して取り付けてください。
ボリューム類の配線
可変抵抗の配線を下図のようにします。可変抵抗は正面から見て左の足から 1 番、2 番、3 番です。図は裏面から見ています。基板上では四角いパターンが 1 番です。

配線の仕方は Guv'nor の「ボリューム類の配線」を参考にしてください。リード線の長さがちょうどよくなり、ケースに収めるときもスマートです。
スイッチ類の配線
下図のように配線します。

+9V +/- には電源を、LED K/A にはパイロットランプ用の LED をつなぎます。 フットスイッチ用基板を使う場合は J1、J6、J4、J2 の端子を上のようにフットスイッチ基板の端子につなぎます。
フットスイッチを使わない場合は次のようにしてください。
- 入力6.3mmジャックの信号(チップ)を基板の J1(IN)につなぐ。GND は J4(GND)に。
- 出力6.3mmジャックの信号(チップ)を基板の J2(OUT)につなぐ。GND は J4(GND)または入力ジャックの GND に。
- はんだ面の SW1 をショートさせます。
演奏中フットスイッチで切り替えないのであればフットスイッチを省略できます。かなりのコストダウンになります。頑丈なケースも必要なくなるので100均のプラスチックケース(3個セットの保存パックなど)にするとさらにコストダウンできます。
仕上げる前に
仮組み・通電までしてまずは電源まわりのチェックをします。
- J3 の電圧(約9V)を測る。→電源から J3 までに問題。
- パイロットランプLEDの点灯を確認。→LED、R11 のはんだ付けを確認。フットスイッチ用基板の接続を確認。基板を使わない場合は SW1 の接続を確認。
問題なければギターか発振器を入力につないで音出ししてみます。ケースに入れて完成です。
お買い物リスト
一応のお買い物リストです。部品の省略やパラメータの選択で変更してください。秋月電子さんの部品番号を書いています。部品調達の参考にしてください。廃番になることもあります。
| 部品番号 | 値 | 数量 | 秋月販売コード |
|---|---|---|---|
| R1 | 1M | 1 | 125105 |
| R2, R7 | 220k | 2 | 125224 |
| R3 | 10k | 1 | 125103 |
| R4 | 47k | 1 | 118208 |
| R5 | 470 | 1 | 125471 |
| R6 ※1 | 4.7k | 1 | 125472 |
| R8 ※2 | 30k | 1 | 125303 |
| C1, C3, C4 | 10u | 3 | 117897 |
| C2 | 100n | 1 | 105332 |
| C5 | 47u | 1 | 117403 |
| D1 | LED | 1 | 111577 |
| RV1, RV2, RV4 | 10k (B) | 3 | 118292 |
| RV3, RV5 | 5k (B) | 2 | 131196 |
| Q1 ※3 | 2N3904 | 1 | 105962 |
| Q2, Q3 ※3 | 2SC1815-Y | 2 | 102612 |
| 3PDT | 1 | 117590 | |
| 6.3mm ジャック | 2 | 114813 | |
| 2.1mm DCジャック | 1 | 117108 |
※1 5.1kΩは秋月での取り扱いがないので4.7kΩを選んでいます。スーパージャンク日米商事では売っていたことがありました。お隣の千石電商さんでは取り扱いがあるようです。
※2 LED の電流調整用の抵抗です。LED ごと、好みの明るさで変わってきます。適当なものを選んでください。
※3 オリジナルのゲルマニウムトランジスタは入手困難です。いろんなトランジスタをブレッドボードで試作して好みの音作りをするのがいいと思います。
頒布について
メルカリにて頒布予定です。「【自作用PCB】Fuzz Factory 20260715版」というタイトルで出品します。ヤフオクでも頒布します。
追記
Q3 のバイアス調整をやるという手もあると思います。オリジナルの Q3 はゲルマニウムで電流増幅率 hFE はシリコンよりもかなり低いです。シリコンにしてたくさん電流が流れるとコレクタに繋がった抵抗の電圧がゲルマニウムより大きくなってしまいます。そこで電圧を抑えるために抵抗値を下げてみるとどうなるかやってみました。
コレクタ抵抗は R6 と RV3 の直列で繋がった抵抗です。オリジナルの回路だと 5.1kΩ と 5kΩ で 10.1kΩ です。試作で使った 2SA1015-Y では 4.5V とはほど遠い値でした。Fuzz Face を見習って 4.5V してみます。下図の黄色の○が Q3 のコレクタです。

ここの電圧を 4.5V にしてみます。はんだ付けするときに RV3 だけ取り付けないでおきます。上図の赤い○と黄色い○に RV3 の 1 番ピンと 2 番ピンを取り付けます。COMP(RV2)を半時計回りに回しきります。この状態で電源につないで、黄色い○の電圧を測りながら RV3 を回します。4.5V のところで止めて、RV3 を取り外し、RV3 の 1 番ピンと 2 番ピンの抵抗値を測ります。R6 と RV3 をその抵抗値の約半分の値にするとOKです。

試作後の試行だったので適当な(勘)抵抗 4.7kΩ を写真のように R6 と C3 の間に追加で取り付けました。R6+RV3 と並列に繋いでいます。コレクタ抵抗は 3.2kΩ となりました。6.8kΩ とか 8.2kΩ とかもうちょっと大きくてもよかったかもしれません。





























